First contact
インタビュー

美術専攻
版画研究領域
藤井 晴子
FUJII Haruko
A:はじめは版画の支持体としての紙を制作していました。その後紙の原料に触れていると自分が自分ではないような、体の延長線上に紙があるような不思議な感覚に陥るようになりました。紙は私を受け止め、応えるように形を与え、交差したのちに生まれてくるものがあることに気づきます。版画ではプレス機を通った平らになったイメージに厚みを出すために、紙で受け止める地を作ります。紙はイメージに寄り添ってくれる大切な存在です。
A:話し相手に近いと思います。私はアートにしか話さないことがあります。そしてアートは私の語り手となって色々なことを話してくれます。対話を通じてその先にある向こう側の世界へと繋がり、新しい色や形を見せてくれます。大したことない内容やまとまってないことだって話してみれば、対話の中に大切な何かが埋まっていることもあります。アートはいつも本当にやりたいことや感じていることに気づかせてくれます。