JOSHIBISION 2025
―アタシの明日―
私たちはいつも不透明で曖昧な日常の最中にいます。
加速し続ける世界の中で、指先一つで手元に世界を知ることができる時代で、私たちは時として、自分自身の輪郭さえも見失いそうになります。
JOSHIBISION 2025で展開される作品群は効率や合理性が優先される世界において、あえて答えを急がず自らの内なる違和感や、身体的な感覚をじっくりと手繰り寄せた結果として在ります。それは、情報の奔流に抗いながら、自分だけの言葉を紡ごうとする、静かで、けれども確かに眼前に現れる抗力の形に思えてなりません。
ここに提示されたVision(視座)は、世界の正解を指し示すものではないかもしれません。しかしそれは、曖昧な日々のなかに一筋の亀裂を入れ、そこから差し込む光に照らされた輪郭を掴み取ろうとする意志の集積です。
1900年に「芸術による女性の自立」、「女性の社会的地位の向上」、「専門の技術家・美術教師の養成」を建学の精神として設立された女子美術大学は女子美という名で親しまれ2025年に125周年を迎えました。いつの時代も不確かで曖昧な日常の中でクリエイションを積み重ねてきた女子美の現在を見ていただき、来場していただいた皆様の心にその輪郭が朧げでも残像として刻まれることを願っています。
JOSHIBISION 2025
ディレクター 首藤 圭介
ポスタービジュアルコンセプト
JOSHIBISIONの11文字を、カラフルで自由なタイポグラフィーとして表現しました。それぞれの文字がのびのびと自分らしい場所に配置され、個性が集まり、魅力的なひとつの形となったこのタイポグラフィーは、“女子美らしさ”を象徴しています。制作にあたっては、ヴィジュアルデザイン専攻2年生前期の授業「デザイン・文字」「デザイン・探す」における研究テーマや表現手法を参照し、ポスタービジュアルへと展開しました。学生が課題に向き合う姿から、講師として関わる私自身も、多くの気づきや可能性を見出しています。
JOSHIBISION 2025
メインビジュアル担当 五十嵐 明奈