虫愛づる姫君
インタビュー
アート・デザイン表現学科
ファッションテキスタイル表現領域
堀江 由佳
HORIE Yuika
A:舞台衣装を作ることは以前から決めていたが、題材をどうするか悩んでいた。探す中で平安文学が意外と自由度が高く、さらに現代にも通ずるものがあり、舞台化したら面白そうだと考えた。幼少期から兄の影響で私自身も昆虫に親しみがあり、特に虫愛づる姫君に魅力を感じた。姫君の周りも個性的で、キャラクター化しやすく、タイトルになぞらえ虫をベースにした衣装の制作を決めた。
A:私にとってデザインとは「価値」である。作り手と使い手の「価値」が合致して初めて役に立つ。求められて作る「価値」と狙って送り出す「価値」、双方ともに「理解」が不可欠である。「理解」のためには目を向け、鼻を利かせ、耳を澄まし、手で触れ、言葉を寄せる。それらを取り合わせ、仕立てあげた先に「価値」が産まれる。幅広く、より深く、「理解」を重ね、多くの「価値」を産み出せると思っている。